こんにちは、株式会社Grow up広報です。
今回は『瓦屋根の種類について』お話させていただきます。
瓦屋根は、日本で昔から使用されている屋根材です。
形や素材にかなりのバリエーションがあり、形では多く普及している和型以外にもスパニッシュ型などヨーロッパ風のもの、素材には陶器瓦以外に、いぶし瓦、素焼き瓦などいくつかの種類があります。
今回は瓦屋根の種類と形のまとめをご説明させていただきます。
瓦の素材と種類
瓦は使用される素材によって様々な風合いのものがあります。粘土かセメントか、釉薬(ゆうやく)を塗るかどうかなど、作り方もそれぞれ異なります。ここでは代表的な4つについてご紹介します。
1番人気の『陶器瓦(釉薬瓦)』
・最も一般的な『陶器瓦』成形した粘土に釉薬(ゆうやく)をかけて釜で焼き上げる。
『陶器瓦』は最もポピュラーな屋根瓦の一つ。
別名『釉薬瓦』とも呼ぶ。
耐久性が他の瓦と比べて非常に長く、場合によって半世紀以上持つことも・・・
▽耐久性・耐熱性にも優れていて寿命が長いのが特徴
瓦が傷みにくいためメンテナンスはあまり不要で防音性もあり優秀です。
釉薬を変えることで、様々なカラーバリエーションを実現できるのも人気のポイントです。
加えて光沢の表情も幅広くコントロールできます。
機能性とデザイン性の両方を重視したい人におすすめです。
独特な風合いが楽しめる『いぶし瓦』
▽伝統のあるいぶし瓦は焼き上げた瓦を更に蒸し焼きにする、伝統的な手法で造られた瓦です。
これにより、他の瓦にはない独特のツヤと色合いが出ます。
ただし、色ムラ、汚れ、苔などで外観を損なう可能性があるため、定期的なメンテナンスが必要になります。
加えて外気が下がり過ぎると内側で水分が凍って割れてしまうケースも少なくありません。
寒冷地ではいぶし瓦を選ぶ際は要注意です。
色合いが特徴的な『素焼き瓦』
釉薬を塗ったり、蒸したり、焼いたりせずに窯で焼いた素の状態で完成するシンプルな瓦です。
他の瓦と比べて粘土そのものの素朴な風合いが強く、赤くて、明るい色合いから『赤瓦』と呼ばれることもあります。
和風建築よりも洋風建築に向いていて、特に南欧風の住宅との相性に優れます。
また複数の色を混ぜる『混ぜ葺き』にも適しており、デザイン性が高いです。
瓦表面に炭素などが付着しにくいため、長持ちする。
耐用年数は30〜50年程になり、吸収性も良く湿気対策にも良いです。
※日の当たらない場所では苔が発生しやすく、寒冷地では瓦が割れてしまうリスクがある。
量産しやすい『セメント瓦・コンクリート瓦』
『セメント瓦』と『セメント瓦』は施工しやすくて、安価で量産に向いている瓦素材になります。
セメントと水を混ぜて成形するのが『セメント瓦』、セメントに砂利を混ぜて成形するのが『コンクリート瓦』です。
小口が平ら(セメント瓦)か、凸凹がある(コンクリ瓦)かという違いもある。
どちらも色合い、形を自由に選べて、好みに合ったデザインを追求できる。
ただし、雨水、紫外線、湿度変化などの影響を受けやすく経年劣化による雨漏り、ひび割れの可能性があります。
瓦の定期的なメンテナンスは欠かせません。
※現在は普及率が減少していて、新しい瓦の調達がしにくいのが難点です。
瓦の型と種類
続いて、瓦の形についてご紹介します。よく見かける瓦屋根以外に、これも瓦屋根だったの?というような個性的な形のものもあります。屋根全体に葺いたときにはそれぞれかなり印象が異なりますので、家のイメージに合ったものを選ぶのが良いでしょう。
なめらかなカーブが特徴の「和型」
最も一般的な形がこちらの「和型」です。Japaneseの頭文字をとって「J型」と呼ばれることもあります。
なめらかなカーブが特徴で、他の瓦よりも通気性に優れており、雨水などが流れていきやすいという利点があります。
また、瓦同士がズレにくくなるとも言われています。
雨や地震が多い日本の気候にとてもあった瓦であると言えるでしょう。
平たくスッキリ見える「平板型」
全体のカーブが特徴の和型に対して、カーブがなく平らな瓦を「平板型」といいます。Flatの頭文字をとって「F型」と呼ばれることもありますが、フランス瓦をモチーフにされたためFRANCEのFから取ったとも言われています。
瓦屋根の1つではありますが、とてもシンプルなイメージになるため、スレート屋根のように様々な雰囲気の家に合わせやすいという利点があります。洋風の家屋で使用したいという場合などにも検討してみても良いでしょう。
鮮やかな色合いと丸みのある高級感溢れる「スパニッシュ型」
和瓦に比べてさらに波が大きくはっきりとしているのがスパニッシュ型です。
Spanishの頭文字をとって「S型」と呼ばれることもあります。
形状は半円で、屋根に、デコボコとした立体感を与えるため、遠くから見ても高級感があります。
土の色がそのまま瓦に現れるため、一つとして同じ色がなく、またカラーバリエーションも豊富です。
ヨーロッパ風のデザインで、日本家屋で使用されることはやや少ないですが、洋風の家屋などにはよく合う形です。
ただし、他の屋根材と比較して高価なので、工事費用も高くなります。
瓦のリホームは施工の手間がかかることも工事費用が高くなる理由の一つです。
素材ごとの耐用年数と単価
瓦屋根は素材によって耐用年数や単価が異なります。目安としては以下のようになります。
瓦の素材 | 耐用年数 |
---|---|
陶器瓦 | 40~60年 |
いぶし瓦 | 30~60年 |
素焼き瓦 | 30~50年 |
セメント瓦 | 20~40年 |
耐用年数はこの年数がそのまま寿命というわけではなく、メーカーが定めているものなど様々なので一概には言えませんが、メンテナンスを行う上での目安にするといいでしょう。
また、瓦は総じて耐用年数が他の屋根材よりも長いのが特徴ですが、屋根材の下に使用されている防水シートの耐用年数は20~30年程度と言われており、メンテナンスの際にはこちらも加味する必要があります。
陶器瓦などは耐用年数が非常に長いので、葺き直し工事などで下地と防水シートのみを新しくする方法を検討するのも良いでしょう。
ということで、今回は『瓦屋根の種類について』お話させていただきました。
瓦屋根と言っても沢山の種類、材質、それぞれの特性もあり楽しいですよね。
次回は>>>『瓦屋根の施工について』お話させていただきます。
他にも何かご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
そして見積もりだけでも欲しい!という方無料でお見積りいたしますのでお待ちしております。