こんにちは。株式会社Grow up広報です。
今回は前回に引き続き
”屋根のメンテナンス・リフォーム時期の目安”についてお話させていただきます。
屋根材にはたくさんの種類があり、それぞれ耐用年数が違います。
それでは、屋根の寿命はどのくらいなのでしょうか。
また、メンテナンスのタイミングはいつがいいのか、気になっている方も多いかと思います。
今回は弊社でも施工することが多い「瓦棒葺き屋根」についてお話いたします。
”瓦”がつくけど、皆さんが思うあの”瓦”は使用していません。
瓦棒葺き屋根は金属屋根の全体的な特徴を備えています。
基本繋ぎ目が少ないため、雨漏りに強く、一寸勾配(約5.9度)と呼ばれる緩やかな傾斜角度でも施工可能です。
『瓦棒葺き(かわらぼうふき)』とは屋根を取り付ける際の工法の一つです。
屋根には様々な屋根材が使用されます。
瓦棒葺きの屋根材には、ガルバニウム鋼板やトタン等の金属系の屋根材が使用されます。
瓦棒葺き屋根の寿命はおよそ25〜30年です。
一番初めの写真同様、凸型の突起物があるこの形状の屋根を、瓦棒と呼びます。
芯木(しんぎ)と呼ばれる瓦棒が垂木(たるき)に打ち付けられており、打ちつけた芯木に金属板を巻き付けて釘で固定をしていく工法です。
近年はトタンではなく、ガルバリウム鋼板を使用するのが多いです。
ガルバニウム鋼板とは、鉄でできた鋼板の表面をアルミニウム、亜鉛、シリコンでできた合金でメッキ処理した屋根材です。
トタンのメリットを引き継いだ上で弱点を克服した屋根材です。
『耐震性・耐久性・価格を総合的に比べると最もバランスのとれた素材』となっており、弊社でも施工する頻度は多いです。
瓦棒葺きのメリットとデメリット
▽メリット
陶器瓦と比べて軽量
瓦棒葺きのメリットには、陶器の瓦屋根に比べると非常に軽量なことが挙げられます。
軽量であることのメリットは、建物への負担を軽減できることです。
耐震性にも優れているので、陶器瓦の屋根のように耐震性を考慮した設計や工夫も必要ありません。
雨漏りのリスクが低い
雨漏りのリスクが低いことも、瓦棒葺きのメリットです。
瓦棒葺きでは、屋根の棟(むね)から軒(のき)までが1枚の金属屋根で覆われており、凹凸がありません。
そのため、雨水を効率よく排水できるのです。
排水性がいいと、緩勾配の屋根にも用いることができます。
雨漏りに強く、日本瓦(粘土瓦)やスレート屋根に比べて緩やかな勾配の屋根が作れるメリットがあります。
費用を抑えられる
瓦棒葺きは施工性に優れているため、費用を抑えられることがメリットです。
瓦棒葺きを施工するときには、あらかじめ屋根のサイズに合わせて金属屋根をカット加工してから現場に持ち込みます。
そのため現場での作業は、カットされた屋根材を屋根に張っていくだけです。
現場での手間や人件費も削減できることから、他の屋根材に比べて費用を抑えることができます。
さらに、簡単に施工ができるので、作業が短時間で終わることもメリットだと言えるでしょう。
▽デメリット
腐食してしまう
瓦棒葺きは排水性がいいことをメリットで挙げましたが、軒部分は雨水を吸収しやすいという特徴があります。
軒から雨水を吸い込んでしまうと、瓦棒(心木)が腐食してしまうことも。
瓦棒葺きの屋根では屋根材を瓦棒で固定しています。
そのため、瓦棒が腐食すると固定力が弱くなり、強風や揺れによって屋根が吹き飛んだりズレたりしてしまう危険性があります。
瓦棒の腐食は屋根材下で起こっているので、目視ではなかなか判断ができません。
腐食を見逃さないためにも、定期的なメンテナンスや点検が必要です。
サビが発生してしまうことがある
瓦棒葺きで使用する屋根材は、金属屋根。そのため、サビやすいというデメリットがあります。
サビは経年劣化で発生することが多いですが、屋根が傷ついたときにも傷部分からサビてしまうことがあるので要注意。
サビを放置しておくとそこから腐食が進み、最悪の場合、屋根材に穴があいてしまうことがあります。
台風や強風のあと、もしも屋根に傷がついていたら速やかに修理依頼をしましょう。
遮音性が低い
遮音性が低いことも、瓦棒葺きのデメリットです。雨音や風音などが響きやすく、台風や豪雨のときには家中に雨音が響き渡ってしまいます。
しかし、このデメリットは施行時に以下のような防音対策を行うことで軽減できます。
・防音断熱塗料を塗る
・防音シートを貼る
・分厚い野地板を使う
・断熱材を入れる
・防振材を入れる
・断熱材付きガルバリウム鋼板を使う
このように瓦棒葺きの屋根を用いるときには、屋根と天井の間に厚みを出すことで音を軽減できます。
ということで、瓦棒葺きトタン屋根についてお話しさせていただきましたが、屋根を長持ちさせる3つのポイントが大事になります。
定期的に塗装メンテナンスを行う
トタン屋根は、定期的に塗装メンテナンスを行うことで耐用年数を伸ばすことができます。
塗料の色あせやサビを発見したら、すぐに対応しましょう。
トタン屋根は、強風などで飛来物が当たると簡単に傷ついてしまいます。
塗膜や亜鉛メッキが傷つくと、そこから鋼板がサビ始めます。台風や強風のあとは、できるだけ点検を実施しましょう。
サビが発生している場合はサビを落として塗装する
トタン屋根の一部分にサビが発生している場合は、広がらないようにサビを落としてから塗装しましょう。
トタンは亜鉛メッキが先にサビることで、素地である鋼板がサビるのを防いでいます。
もし鋼板までサビているのであれば、亜鉛メッキは消費された状態であり、無くなった亜鉛メッキは元に戻りません。
サビが出てきたら、それ以上広がらないようにサビを落としてから、サビ止めを塗布して保護する必要があります。
DIYではなくリフォーム会社に依頼する
屋根のチェックを素人がやると、点検中に落下事故を起こしたり問題点を見逃したりする恐れがあります。
点検は、プロにやってもらうほうが良いでしょう。
塗装や張り替えも自分で対応するのではなく、リフォーム会社に依頼して施工してもらいましょう。
必要に応じて足場を立て、安心・安全に作業してくれます。
ということで、今回は瓦棒葺き屋根についてお話しさせていただきました!
次回は>>>『瓦屋根の種類について』お話させていただきます。
他にも何かご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
そして見積もりだけでも欲しい!という方無料でお見積りいたしますのでお待ちしております。